報道機関によると、東日本大震災による避難者は現在でも73000人を越え、約7100人が仮設住宅に住まわれているといいます。そして犠牲者の方は、22081人にも上っています。
この東日本大震災を後世に伝えるべく、真宗大谷派仙台教区で毎年実施を呼びかけている「勿忘の鐘」。そして今年も3月11日を迎えることになりました。
<<本称寺(陸前高田市)「勿忘の鐘」法要が勤められる>>
本堂が津波で流出する被害に遭った、岩手県陸前高田市の本称寺さんでも「勿忘の鐘」法要が本日営まれました。
本称寺さんは街並みの復興にあたって、元々お寺があった場所から山側の方に移転することを余儀なくされました。ご門徒の皆さま方も被災されているだけに、移転・再建の決断から今日には大変なご苦労があったことだろうと思われます。
本日の「勿忘の鐘」法要は、3〜40人ほどの方のお参りの方が見えられて、午後2時頃より始まりました。勤行の後でご住職から「忘れないでほしい」「周りの人々のおかげで今日お勤めすることができた」と挨拶がありました。その後、津波で流出したかに思われたものの、境内地の地面の中に埋まっているのが発見されて現在地に安置された梵鐘を、参加の皆さんで順に鳴らしました。
また境内地では、福島のボランティアの方による焼き鳥と、豚汁の炊き出しが参加者の方に振舞われていました。
参加したボランティアの方は「2012年から毎年この日に参加している。今年は本堂が形になっていたので感慨深い。このことを忘れてしまうことなく思い出したいので、また来年もそして何回も来たいと思う」と話されていました。